第19回いっせい配信
2022年7月18日(海の日)に創作同人電子書籍の第19回「いっせい配信企画」=イベント名「創作同人2022年7月」が実施されています。この企画は配信する電子書籍ストアを問わず、作品を自主配信してる作家さんが配信日を揃えて、配信情報を互いに広め合うオンラインのイベントです。
本日7月17日の現時点で10人の作家さんによる11作品がエントリーしています。
7月18日(海の日)に実施の #創作同人電子書籍 の第19回いっせい配信企画「創作同人2022年7月」のエントリー作品リストに現時点で10名の作家さんによる11作品が掲載されています。どうぞ、ご確認下さい。https://t.co/FUKC5rXt4n
— 創作同人電子書籍「いっせい配信」企画 (@IsseiHaishin) 2022年7月15日
「いっせい配信」企画は配信日より1〜2日の誤差内の期間(7月16日〜20日)は随時「飛び入り」可能です。まだ電子配信されていない自作のオリジナル作品があれば参加費無料、事前申請不要、「漫画」「小説」「イラスト集」「全年齢向け」「成人向け」等々のジャンルは不問なので、興味のある作家さんは企画サイトをご覧ください。
「まるかふぇ電書」の新刊は2冊
私(なかせよしみ)と砂虫さんの本を配信する「まるかふぇ電書」はあわせて2冊の本を配信します。
「竜飼い」シリーズの22巻目は前巻のアクション編が一段落ついて一息ついているお話。久しぶりにわが家に戻れた公平の妻子との対話が微笑ましい巻です。三平くん(公平の子)を描いた紙冊子版には未収録の2pの描き下ろしオマケマンガも収録されています。
私の新作は描き下ろしで、成人向け作品としてははじめて描くSF設定のお話。人類の4割が睡眠時のフルダイブで訪れる「睡眠時空(レムバース)」を舞台にして、デフォルメの強いデザインのキャラで描いた読み切り短編です。
Kindleのリジェクト
昨年よりうちの電子書籍は13の電子配信ストアに登録して、全てのストアから「いっせい配信日」ちょうどに配信が始まるよう手配しているのですが、今回は私の本でちょっと異例の事態が。
配信予定日指定の締め切りが一番早い「一週間前」となっているB☆Wへの登録を7月11日に済ませ、その他の12ストアへは締め切りが早い順に登録作業を進めていたのですが、7月13日に見慣れない通知がAmazonから…。
内容は 「配信申し込みの本はAmazonのガイドラインに違反するため公開されません」というものでした。
Amazonの「ガイドライン」というものはこちらのページで確認できます。
kdp.amazon.co.jp
しかし、ここにはいくつかの項目が並行に列挙されていて、それぞれの項目がどのような基準で判断されるかは記されてません。だから「どの項目に何故ひっかかったか」はこの通知文では分かりません。
違反理由をいたずらに想像するのもなんだと思い、まず私は「どの項目でひっかかったのでしょうか?」という疑問をAmazonのサポートに投げかけてみました。しかし、これには翌日、頓珍漢な回答が戻ってきて、その後往復10通ぐらいのメールのやりとりになり、得られた結論は「『ガイドライン違反である』以外の情報をAmazon側は提供できない」でした。
こうなると「違反理由」は「想像」するしかないのですが…
昨年出した18禁本を含め、これまで100冊以上Kindleで配信していることから「著作権」関係の項目や「読者体験を損なう本」といった項目はまずあり得ません。「違法なコンテンツ」や「ヘイトやテロに関わる内容」の項目はまずない。特に「児童ポルノ」に類する項目には細心の注意をはらい、「どうみても大人」なキャラクターのデザインに私も腐心してきました。
ただ一点、これまでの作品に比べて違うとするなら、「エロさの度合い」。実は昨年からアダルトなコンテンツに挑戦しているものの、DlsiteやFANZAなどでの売れ行きが思うほど伸びず、よりエロい表現を多用して前面にだした作品づくりに努めていました。
多分その結果としてAmazonが「わいせつ」と判断するポイントを超え、今回のリジェクトとなったのではないかと想像されます。
考えて見ると、Kindleがエロ表現については「独自の基準」を設けていることは以前から耳にしていました。そういえば、最近私がエロ表現の参考に購入した成人向けの商業単行本も、紙単行本はAmazonで通販されているのに電子版がKindleになかったので、私は何の気なしにB☆W入手していました。今回そのKindleの独自基準を私自身が実体験したということになります。
そんなわけで、これまで私の作品をKindleで入手していた読者さんには申し訳ありませんが、今回の本はKindleを覗く12のストアのみでの配信になります。
裏を返せば「このレベルのエロ表現になるとKindleでは出せなくなる」という実例が一つできたわけなので、「どれほどのものか」を確認されたい方は12ストアのいずれかでご入手ください。
ちなみに今回の作品はFANZAからも一度リジェクトされました。しかし、FANZAは再提出するために「隠蔽修正すべきページと対象物(女性器、男性器の亀頭)」の具体的な指示添付で連絡をくれました。
しかも、私はその修正を行ってデータを再登録したのですが、その再登録を待たずにFANZAは早々と作品の販売予告ページの公開を済ましてくれていました。
電子自主配信と自主出版にまつわる昨今
電子自主配信をとりまく状況については、前回の3月以降は大きな変化は耳にしていません。
毎回記してる「Kindle無料マンガ(インディーズマンガ)」の出所不明な「分配金」が7月時点で1300万円になっていること以外、大きなニュースは電子書籍配信支援の老舗企業の「ボイジャー」が提供しているデジタル出版ツールの「ロマンサー」をこの秋に全面リニューアルすることアナウンスしたことぐらいしか思い当たりません。
一方では自主出版全体の状況を見ると昨年12月に無事の開催をこなしたコミケが数週間後に8月開催と迫ってきています。(私自身もスペースをいただけたので、ようやくの会場イベントに復帰を予定しています)
しかし、ここにきてコロナの第7波の感染者数がここ数日で異様な伸びとなっており、どうも開催や参加者の来訪が油断ならない状態になっています。
結果として「まだまだコロナに振り回されている会場イベント」と「大きな変化なく安定期を迎えている電子書籍市場」を図らずも見並べることを否めない感覚があります。