以前より私が執筆している「創作同人電子書籍のススメ」シリーズの新刊が出ます。
今回の本は今年の7月よりアマゾンJAPANが始めたKindle「インディーズ無料マンガ」という新サービスに関する話。特にこれからこのサービスに「作品を登録してみよう」と思ってる作家さんは読んだ方がいい内容になっています。
電子書籍は11月22日に全頁フルカラーで5つの電子書籍ストアより配信(100円)
紙書籍は11月25日に表紙2色刷本文モノクロでCOMITIA126より販売(200円)
内容は私自身がKindle「インディーズ無料マンガ」に作品を登録した手応えと2012年からKindleで自主出版の本を配信し続けているなかでの見聞をもとに、新たに「インディーズ無料マンガ」に乗り出してみようと思っている作家さんが「注意しなければいけないこと」「知っておいた方がいいこと」「その結果として期待できることと期待できないこと」をまとめた話です。
アマゾンJapanは現在、作家さんに対して「インディーズ無料マンガ」の活用を猛烈にプッシュしています。
「Kindleインディーズマンガ」出版ボーナスキャンペーン
— AmazonJPKindle(アマゾン) (@AmazonJPKindle) November 15, 2018
11月15日~12月3日に、新しいインディーズ無料マンガのエピソードを公開した作家に、Amazonポイントを2,000ポイントをプレゼント(先着2,000名)
今すぐチェック⇒https://t.co/zyGHCMu0aJ pic.twitter.com/H9DSCJTMJG
11月25日のComitia126でも今年の2月以来となる企業スペースを出して企画の紹介を展開する模様。これを機会に「電子書籍配信」に乗り出す作家さんが増えることは私自身も好ましい状況と考えています。ただ、Kindleというストアはちょっと「くせもの」ですので、用心に越したことはありません。ぜひ、本書をご一読願いたい次第です。
今回の本に収録の主だった内容は私がtwitterで不定期連載しているシリーズの今年10月以降に公開の漫画で、今現在もtwitterでその内容を読むことができます。
ただ、電子書籍か紙書籍を購入すれば、通信環境や残りギガを気にせずオフラインでじっくり読めますので、お好きなストアで是非ご購入下さい。
で…、ここからはこの本を出すにあたっての四方山話。
いっせい配信をのがしてしまった
実はこの本は当初、今月初め11月3日の「創作同人電子書籍『第8回いっせい配信』」に合わせて出す予定でしたが、間に合いませんでした。となれば、来年の3月21日の第9回に出そうかとも考えたのですが、いまのこの時期に読めば役に立ちそうな人が多かろうと思い、11月のコミティアで紙版を出すのと同時の電子書籍配信とした次第でした。
あわてずゆっくり描きました
コミティアで新刊を出す際はいつもイベント前に根を詰めてあたふたと原稿を仕上げるのが私のパターンでしたが、今回の漫画は「6ページ以下の短編を出来次第ツイッターに掲載」という形で10月はじめより作成していたので、珍しく睡眠不足も日常生活への圧迫もなく、心身ともに優しい状態での前割り入稿ができました。
ただ、実は「今回は情報がメインの漫画」だからと「絵の表現」の方はちょっと手を抜いて描いていたら、終盤になって全体を見渡すと「うわぁ!手直ししたい!!」と思う絵柄の展覧会みたいになっていました。漫画を描く際の力の入れかたと仕上がりの満足度のバランスはまだまだ自分にとっては課題で、今回の反省は今後の制作に込めていこうと思います。
Kindle配信のハードル
電子書籍配信について、今回懸念していたのはKindleの審査でした。本のタイトルに「Kindle」と入れると審査が通りにくくなる、という話を以前目にしていたのでサブタイトルにも入れない形にしました。それでも、本の内容が一部Kindle批判だったり、あきらかにamazonが意図するものとは違った指南もあるでの、ひやひやものでしたが、
印刷用の入稿を済ませた直後にKDPにて大急ぎで電子書籍の配信の手続きをとったら、あっさり配信が承認されたので一安心でした。
これを「無料マンガ」にしてないのは
実はこの本自体を「インディーズ無料マンガ」に登録することも考えたのですが、残念なことに「無料マンガ」の登録の規定に「ひとつのシリーズに有料と無料を混ぜてはいけない。有料配信した本を『無料マンガ』に移してはならない」というものがありました。シリーズの連続性をとるか無料登録をとるかの選択をせまられて、シリーズの方を選んだ次第です。
公式はどう来るか
25日のComitia126では、もしかするとAmazonが「無料マンガ」を広報するチラシを用意して配布してくるかもしれず、そうなれば今回のうちの本は同じテーマでバッティングするなぁ…、などと想像しています。ただ、そうなれば同じテーマを公式と実ユーザーの双方の視点からプレゼンする形になるので、それはそれでどうなるか見ものです。
なにせアップツーデートなテーマを扱った今回の本なので、いろいろどう反応がかえってくるかワクワクしている次第です。