なかせっとHatena

漫画家「なかせよしみ」がちょっとまとまった文章を公開するためのブログ

第8回いっせい配信企画「創作同人2018年11月」

8回目の開催

11月3日(文化の日)に第8回目の創作同人電子書籍の「いっせい配信」企画「創作同人2018年11月」が実施されます。BOOK☆WALKER 、Amazon Kindle、Pixiv BOOTH、その他の電子書籍ストアにてこの日の前後に作家が自ら配信する電子書籍が数多く発売されます。

 

 

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第8回のいっせい配信についてはちょっとこれまでより広報に力を入れてみました。これまでは「企画エントリーの要綱」をモノクロで印刷したチラシを作るのみでしたが、今回は上の「看板娘(Koboちゃん)」イラストをカラーで刷ったチラシを用意しました。

そのチラシは8月の東京コミティア、9月のMGM2.0、10月の関西コミティア・名古屋コミティア・新潟コミティアにてチラシ置き場に置かせていただきました。費用や人手はあまり掛けられないので全スペース配布ができたのは新潟コミティアのみですが、少しでも企画の存在が知れ渡ればと願うばかりです。 

 現時点で企画には17名の作家の合計25作品の配信登録が確認されており、さらにエントリーは増える模様です。これらの本は現時点ですでに予約購入可能です。

 今回もまた新た4名の作家さん…南柯そうさん、山名沢湖さん、いなばさん、早坂千尋さんに企画参加いただける模様です。企画が個々の作家さんの電子書籍活動の一助となることを祈ります。

 

 

 

 

 

 

「まるかふぇ電書」の本

 当方の「まるかふぇ電書」からは今回も、以下の4冊の本が企画エントリーで11月3日に配信されます。興味があるタイトルがありましたら、お好みの電子書籍ストアにてご予約下さい。

 

 

 

 

電子書籍配信に関連する最近の動向

前回の第7回の際の企画紹介記事の際にちょっと言及しましたAmazonが打ち出した新システム「インディーズ無料マンガ」について…4ヶ月も経てば、その新たなシステムの評価も多少固まるのではと思いましたが、いろいろ変化があり、まだまだ予断を許さない状況です。

詳しくは現在、私はツイッター不定期連載をしているマンガ「創作同人電子書籍のススメ」でまとめていく予定です。

 

 

ただ、ひとつ特筆すべき大きな変化として、7月にはランキング上位20名に対して10万円ずつ配布された分配金のルールが変わり、毎月違う人数にもっと多くの金額が分配される形になりました。詳しい人数と金額についてはKindle Direct Publishing内コミユニティ内のKindleからのアナウンスに記載されていますので、興味のある方はご覧ください。

まだまだ流動的な電子書籍自主配信の世界に今後ともご注視ください。

 

第7回いっせい配信企画「創作同人2018年7月」

7回目の開催

7月16日(海の日)に第7回目の創作同人電子書籍の「いっせい配信」企画「創作同人2018年7月」が実施されます。BOOK☆WALKERAmazon Kindle楽天Kobo その他様々な電子書籍ストアにてこの日の前後に作家が自ら配信する電子書籍が数多く出ます。

 

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現時点で企画には15名の作家の合計25作品の配信登録が確認されており、さらにエントリーは増える模様です。これらの本は現時点ですでに予約購入可能です。

今回は以前にも企画参加されて企画を再度活用されている作家さんが多く、また、はじめて電子書籍の配信に乗り出した作家さんが新たに2名加わり、企画が配信活動の普及への一助になっていることを嬉しく思う次第です。


「まるかふぇ電書」の本

 当方の「まるかふぇ電書」からは今回も、以下の4冊の本が企画エントリーで7月16日に配信されます。

 

 

 

 

 興味があるタイトルがありましたら、お好みの電子書籍ストアにて予約して下さい。特に、私としては砂虫さんが出した猫エッセイ漫画「ねこと」がお勧めですので、是非一度チェックを。

電子書籍配信に関連する動向

さて、まだまだ浸透の初期段階にあると言っていいと思われます「電子書籍の自主配信」という活動ですが、最近いくつか驚くことがあったので特筆しておきたいと思います。

まずは以前よりシステムの不良で使えない状況にありましたマグネット.VCが7月31日にサービスを終了することとなりました。

マグネット Publishing サービス終了のお知らせ

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出版業界では電子書籍の配信で最も使われているEPUB形式の漫画データを作成する上で最もビジュアルで分かりやすいシステムとして、以前より私も力を注いで紹介していたマグネットがついになくなります。とくに「パソコンを持ってなくてスマホiPadだけで手軽にEPUB漫画データの作成を試行したい」という作家さんにとっては、これは唯一の手段だったのでとても残念です。

ただ、パソコンを持っていてEPUBデータを簡単に作成したいと思われている作家さんには、他にもいろいろ手段がありますので、今後はそちらをご活用下さい。 

 もうひとつ驚いたニュースはAmazonKindleの中に「インディーズマンガ(無料マンガ)」というシステムを組み入れたこと。 

これまで日本の同人漫画家の世界とはどこか一線を画していた印象だったAmazonがどうやら同人作家の獲得に乗り出してきたようです。 

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  この新システムの新しいポイントはまず2つ

ひとつ目は「はじめて個人配信でKindleに無料の本を登録できるシステムが提供されたこと」。これまでKindleは「無料の本の配信は取り扱わない」というのが基本姿勢でした。しかし、Kindleには個人配信で無料の本はいくつかあります。これらはKindleにて有料で配信登録した後に他のストアで無料で配信し、「他店で0円」になっていることをAmazonに報告することで値段を下げるという裏ルートでした。今回のシステムははじめての「無料本」配信の正式ルートです。

ただし「すでに有料本として配信している本をこれで無料化」とか「一度こちらで無料で公開した内容を収録した本の有料化」は禁止としているようなので、他のストアでの無料化と違って、十分考えて使った方がよさそうです。

もうひとつ新しいポイントは、このシステムでは画像を1枚づつアップロードすることでKindle本が作れること。しかも、このシステムはスマホiPadでも使えます。なんだったらご自身のスマホのフォトアルバムに登録した画像を順番にアップロードして電子書籍に仕立てることもできます。(実際にそうしたと思われる本もいくつか登録されています)出版社が出している本と同じ土俵に自分の本を並べるたい方にとっては最もハードルの低い手段です。

ただし、実は画像を1枚ずつアップロードする際の待ち時間が結構かかるのでまどろっこしいです。30枚以上画像をアップロードする際はepub、mobi等のデータにまとめてからアップロードすることをAmazon側も勧めています。また、epubでアップロードすればできあがったKindle本にシステム側では作成してくれない「理論目次」がつけられます。

 

さて、ここまでは他の個人配信可能なストアでは当たり前についていた「無料配信」の方法にKindleも乗り出しただけの話に思えますが、Amazonはこのシステムで登録された無料本にランキングをつけて、月間の「上位20名」に選ばれた漫画家個人に10万円の分配金を払われるというルールを付け加えました。

こうなると、話の注目度がちょっと違ってきます。漫画を長らく描いているひとならひとつふたつ「これなら無料閲覧に公開してもいい…むしろ読者にお金を払ってもらうのは気がひける」という作品を抱えていることが多い。その作品を登録すればうまくいくと10万円もらえる、…という話です。Amazonはまずこの企画を半年続けるために2000万円の基金を用意しています。

これはいわば、少なくとも半年間出される電子雑誌「月刊漫画Kindle」の創刊です。そして、10万円獲得のために作品を出した作家さんはSNSを駆使してKindleの宣伝を拡散してくれるから「営業いらず」。そう考えるとこの「月刊漫画Kindle」は出版社の各社が出しているものよりも効率がよく、しかも低予算で済む電子雑誌です。

Amazonがどのようなカラクリで儲けるかについてはまた機会を改めて解説したいと思います)

「この波に乗らない手はない」と私も思いました。そこでこのシステムに登録してみたのがこちらの本です。

 実は以前はマグネットで無料公開していたものだった本ですが、マグネットが上記のような状況で、発行から3年も経ってると情報が古くなり、今さら有料では出せないと悩んでいた本でした。マグネットがなくなるので、ちょうど渡りに船でKindleの「無料マンガ」にして、他のストアにも無料本として登録しましたが、はてさてどうなるか。

いずれにせよ、まだまだ流動的な電子書籍自主配信の世界です。今後ともいろいろ注視していきたいと思います。

 

第6回いっせい配信企画「創作同人2018年3月」

「いっせい配信」企画の動向

 かなり久しぶりのブログ書きとなりまして、申し訳ありません。昨年の9月と11月に実施した第4回と第5回の「いっせい配信」企画の実施後レポートの記事を書かず仕舞いになっていました。

「いっせい配信」企画に多くの方々に興味を持っていただくには、企画実施後のまとめも大事とは考えています。しかし、企画自体を実施するための情報整理および発信そして自分自身の執筆活動に手を取られ、実施事後のレポートをまとめることに手が回り切らない状況です。いま書いているこの記事も、なんとか書く時間を確保すべく外出時にタブレットを持ち歩いて書いている状況です。

かいつまんで前二回分の事後レポートを書きますと、二回連続で2ヶ月置きの実施となりました「いっせい配信」企画は参加する作家数及びエントリー作品数が大幅に落ち込み、広報力的にも振るわず、配信書籍の販売数を伸ばす効力をあまり示すことはできませんでした。

まだまだ、自主出版の本の電子書籍化に乗り出す作家さんが少ない中では、多少は企画の実施間隔は開いて、実施の際には多人数集める形にした方がよいと思えます。ですので、2018年の「いっせい配信日」は春分の日、海の日、文化の日の計3日に設定し、ほぼ4カ月の周期で実施する計画としました。

参加する作家数が増加しましたら、いずれ年4回、あるいはそれ以上の実施ペースにして行きたいと思いますが、さしあたっては年3回で企画開催を重ねていきたいと考えています。

6回目が開催されます

さて、来たる3月21日の春分の日に第6回目となる創作同人電子書籍の「いっせい配信」企画「創作同人2018年3月」が実施されます。BOOK☆WALKERAmazon Kindle楽天Kobo その他様々な電子書籍ストアにてこの日の前後に作家が自ら配信する電子書籍が数多く出ます。 

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現時点で企画には23名の作家の合計37作品の配信登録が確認されており、さらにエントリーは増える模様です。これらの本は現時点ですでに予約購入可能です。

 

  

「まるかふぇ電書」の本

 当方の「まるかふぇ電書」からは今回、以下の6冊の本が企画エントリーで3月21日に電子書籍の新刊として配信されます。

 

 

 

 

 

 

 

www.epubmc.info

B☆Wの企画協力

「いっせい配信」企画は配信に用いるストアを特定せず、個々の作家さんの自由選択に任せる形を取っています。それらのストアの中でBOOK☆WALKERは毎回この企画を後押しして下さり、B☆W内に特設のページを毎回用意して下さっています。

さらに今回は3月21日〜27日の期間BOOK☆WALKERでは過去の開催時のエントリーの書籍を含めて「いっせい配信」参加本の30%コインバックのキャンペーンが実施されます。まとめ買いがお得になりますので、是非ご活用ください。 

bookwalker.jp

 

3月21日の創作同人電子書籍「第6回いっせい配信企画『創作同人2018年3月』」の開催にどうぞご期待ください。

 

 

 

第5回いっせい配信企画「創作同人2017年11月」

5回目が開催されます

 9月23日の第4回から2ヶ月で、まだその結果についてのブログも書けていない状況ですが、11月3日の(文化の日)に創作同人電子書籍の「第5回いっせい配信」企画…「創作同人2017年11月」が開催です。

 

https://pbs.twimg.com/media/DK8yNnvV4AE_GgB.png

 

 

 第3回〜第5回の間の開催間隔が短くて難しい点もあるようですが現時点で企画には5名の作家の合計6作品の配信登録が確認されており、さらにエントリーは増える模様です。

 

これに私もこちらの本でエントリーを予定ですが…

 (上記ボックス内の配信先リンクは配信確定後に修正します)

…すみません。この本はまだできていません(^^;)。

この本に収録する作品を現在twitterでツイート連載中ですが、まだ連載予定を2回残している状況ですが、この2回を火曜日と「いっせい配信」当日の金曜日にツイート予定です。そして、11月3日に配信が間に合うタイミングで電子書籍データを揃えて、予約登録なしに当日配信を目指す予定です。


一方では「いっせい配信」を企画した側としての段取りを進行させながらの作成なのでドタバタになります。しかし、なんとか不手際がなく間に合わせる所存ですので、
配信企画、配信書籍ともども…どうぞ、よろしくお願いします。

第4回いっせい配信企画「創作同人2017年9月」

4回目になります

 7月17日の第3回からわずか2ヶ月ちょっとですが、

創作同人電子書籍の「いっせい配信」企画の第4回目:「創作同人2017年9月」が明後日の土曜の9月23日(秋分の日)に実施されます。9月21日の現時点で企画には17名の作家が合計30作品の配信登録が確認されています。

以下のリンクよりその一覧をご覧になれます。

 

 

これ以外に、予約登録ができないPixiv BOOTHでのエントリーを予定されている作家さんや、まだデータを編纂中という方の情報が伝わっており、また、現時点での企画飛び入りも可能ですので、若干参加は増えると思われますが、参加作家数は20人前後、作品数は30数点ぐらいに収まるものと思われます。

このような企画は「開催の間隔が短くなると参加数は減る」という傾向が自然な状態ですので、参加数の「減少」ほぼ予想通りの状況です。その参加減少が個々の作品の販売にどう影響するかに、今回は注目してきたいと思います。

 

「まるかふぇ電書」のエントリー

当方の「まるかふぇ電書」ではなかせよしみ砂虫隼電子書籍あわせて3タイトルをエントリーさせました。 

砂虫さんのは8月20日のCOMITIA121発行の漫画エッセイ「もぐもぐ」シリーズの最新刊と1999年発行「竜飼い」シリーズの第5〜6巻、私のは8月13日の夏コミ発行の「漫画の先生」シリーズの最新刊です。

 

 

 

 

 

私は実は当初、今回の「第4回いっせい配信」に合わせてもう1冊、新刊の読み切り本を紙冊子に先立って発行する計画していたのですが、原稿の進行は大幅に予定より遅れて、途中より11月3日の「第5回いっせい配信」に照準を切り替えました。

地方イベントへの参加や「いっせい配信」企画の準備等の細々とした作業を優先していたら、知らぬ間に自分の原稿作業が滞っていたという状況ですが、なんとか次回の配信をデッドラインに頑張りたいと思っています。

 

「いっせい配信」をとりまく状況

4回目ともなりますと参加される方々もかなり要領に慣れ、また、マグネットのシステム不良以降懸念となっていた「固定式epub」データ作成の代替手段の情報も行き渡ったようで、大きな混乱はなかった模様です。

これまで毎回、いっせい配信に合わせて企画協力を提供くださったB☆Wは、今回は開催に合わせての事前の大きなアナウンス(参考:前回の企画協力)などはありませんでしたが、今回も「いっせい配信」作品の予約を対象としたコインキャンペーンなどの提供で後押しして下さっています。

 

私自身も、企画サイト内のエントリー書籍のリスト作成や、togetterのまとめ作業にも大部慣れて来ました。

 

自主出版電子書籍に対して「大きな購買層・購読層を確保する」という企画の一大目標は、正直なところまだまだ達成への道のりが長いですが、企画を「長く続けるための地盤固め」はかなり出来てきたように感じます。継続は力となり、企画の知名度となり、いずれは目標の地に立てるのではないか考えています。

 

「企画の意義」を改めて考える

最後に余談となりますが、最近いくつかのイベント参加の際に「いっせい配信企画」の意義について改めて考える機会があったので、その話を書かせていただきます。

 

先日の9月18日に小倉で開催された九州コミティアでは、私はサークルカットに「電子書籍自主配信応援」という文言をサークルカットに書き、参加直前のツイートには「電子書籍の自主配信についての相談ごとを何でも承ります。」という記載を入れてみました。

https://pbs.twimg.com/media/DJ9TvuwVAAAVNOK.jpg

…で、その結果、会場では「電子書籍についての質問がひっきりなしに来た」…などということはなかったものの、2月に発行した「創作同人電子書籍のススメ」は予想に反した売れ行きで完売し、これまでのイベント参加ではあまり誰も手に取らない「いっせい配信広報チラシ」もかなり持って行かれました。

https://pbs.twimg.com/media/DFvLVeUUMAA5Dnl.jpg

本を買われた方、チラシを持って行かれた方が果たして九州地元の方々なのか、遠征して九州にこられた方々だったのかは不明ですが、東京コミティアといま一番「対局の地」にあるコミティアでこういう需要が生じたことは、ちょっと驚きでした。(ちなみに、他の本の売れ行きはまあまあ予想通り)
九州コミティアの次回開催は来年秋だそうですが、もしかしてこの疎らな開催に対する需要の間を埋める形で電子書籍の配信及び購読への要求を高めているような気がしました。

東京のコミティアに気軽に通える人々が住んでいる場所は日本の中ではかなり小さい一方で、創作同人に対するニーズは全国に散らばっています。電子書籍配信およびそれを後押しする「いっせい配信」が果たせる役割は存外に大きいはずです。

 

 一方、9月の初めに板橋で開催されたMGM2.18では、すでに電子書籍配信をされている作家さんに「いっせい配信」企画への参加を打診したところ、「自分のところの電子書籍の配信開始時期は都合があって企画には合わせられない」という回答でした。ただ、その上で「企画には興味があるので、配信がもう済んでいる本を企画の配信日に合わせて広報することでエントリーを認めてもらえないか?」という打診を逆に受けました。

企画のひとつの目的としては、「なるべく多くの自主配信電子書籍の情報を世の中に広めること」もあるので、この提案は一考の余地があると思い、この打診をいったん自分のスペースに持ち帰らせてもらいました。

しかし、イベント時間中に私は考え直しました。「いっせい配信」を行う一番の目的は電子書籍を自主配信する作家にとって必須な各人のインターネット上の「広報活動」を効率化することです。「電子書籍配信の広報活動に力を入れるべき時期」である「配信開始日」を多くの作家と揃え、さらにお互いの広報活動を互助することで、各人の持つわずかな広報力を大きく増幅できるという仕組みです。

そのためにはやはり、企画エントリーには「電子書籍の配信開始日を指定日に揃える」という条件はやはり曲げることはできません。また、この条件を守ることで、まだ十分には知名度を得ていないこの企画ではありますが、参加に価する程度の効力は発揮していると思います。

そんなわけで、MGMにて遭遇したこの提案は上記の考え方を示して断らせていただきました。

 

「いっせい配信」企画が行われる意義とそれにエントリーする際に参加者が力を入れるべき内容について参考になる話ではないかと思い、この話を記させていただきました。

 

第3回いっせい配信「創作同人2017年7月」レポート

夏のコミティアが終わるまで原稿に忙殺されていて、申し訳ありません。去る7月17日に第3回いっせい配信「創作同人2017年7月」が実施されました。その際の経緯と結果についてまとめたいと思います。

 

企画のエントリー状況

まず、今回エントリーしました作品の紹介です。表はエントリーが確認された著者のお名前順となっています。

 

企画エントリー本

著者

発行元

配信先

1

生物粘土

八木ナガハル

人類圏

Kindle

2

天下界の無信仰者(イレギュラー)4 慈愛連立編

せいや イラスト c.c.R

DS文庫

BOOK☆WALKER
Kindle

3

きんぎょすくい

砂虫 隼

まるかふぇ電書

BOOK☆WALKER
Kindle
Paboo
Kobo
iBooks

4

竜の飼い方教えます03

砂虫 隼

まるかふぇ電書

BOOK☆WALKER
Kindle
Paboo
Kobo
iBooks

5

竜の飼い方教えます04

砂虫 隼

まるかふぇ電書

BOOK☆WALKER
Kindle
Paboo
Kobo
iBooks

6

でもくらの糸場4

なかせよしみ

まるかふぇ電書

BOOK☆WALKER
Kindle
Paboo
Kobo
iBooks

7

蜘蛛の糸リゾート

なかせよしみ

まるかふぇ電書

BOOK☆WALKER
Kindle
Paboo
Kobo
iBooks

8

チャンバラ・ヴァルキリー 下

えしま長月

電脳吟遊館

BOOK☆WALKER 

DiGiket

DLSite

9

国立安楽死センター コードネーム:ブラッド・コード

蓮崎文々

蓮崎文々

Kindle

10

魔導世界の不適合者 ~魔術学科の劣等生~(1)

蓮崎文々

蓮崎文々

BOOK☆WALKER

Kindle

Kobo

11

とある理系の大学院【2】

小出よしと

小出よしと

BOOK☆WALKER

Kindle

12

ガラスパーラ通りの歌姫

秋元なおと

メタ・パラダイム

BOOK☆WALKER

Kindle

13

すずめノみくろ5

十野七

ミニマムセンチュリー

BOOK☆WALKER

Kindle

BOOTH

14

ナナミインターナショナル42

十野七

ミニマムセンチュリー

BOOK☆WALKER

Kindle

BOOTH

15

アイルランド物語選集

mao

アトリエmao

BOOK☆WALKER

Kindle

16

Sの世界、Mの世界

野浦湘

野浦書院

Kindle

17

悪魔と乙女のABC 番外編&お試し版

著者 野浦湘

イラスト まるかた

野浦書院

BOOK☆WALKER

Kindle

Kobo

18

9月の海の触手の姫

新谷明弘

新谷明弘

BOOK☆WALKER

Kindle

Kobo

19

1%の女の子

舞村そうじ

RIMLAND

BOOK☆WALKER

20

魔法少女のルール e.p.

舞村そうじ

RIMLAND

BOOK☆WALKER

21

レモネード e.p.

舞村そうじ

RIMLAND

BOOK☆WALKER

22

Long Long Journey

小津端 うめ

千秋小梅うめしゃち支店

BOOK☆WALKER

23

墨汁Aイッテキ!2017六月号

僕墨汁

僕墨汁

BOOK☆WALKER

24

よんこままんが あちこさん 3巻

藤村阿智

メルプのお部屋

BOOK☆WALKER
Kindle

25

メルプのまんが 3

藤村阿智

メルプのお部屋

BOOK☆WALKER
Kindle

26

ナゾトキ町の不思議な日々

ナイタロー

弐人国家

BOOK☆WALKER

27

ファーストノーズ

八田林檎

ロクハチ屋

BOOK☆WALKER

28

かっぱとせ 天狗殺し編

斉所

斉所

BOOK☆WALKER
Kindle

29

魔界大決戦 (まり王)

内海まりお

内海まりお

Kindle

30

魔法使いの歌歌い: 魔法使いのお時間よ外伝 (まり王)

内海まりお

内海まりお

Kindle

31

たちばな学園女子寮物語~煉獄のサウナ編

新居さとし

新居さとし

BOOK☆WALKER

32

さくら

smison

smison

BOOK☆WALKER
Kindle

33

ごはんだより

たかみ弌

ein

BOOTH

34

ケモ女子ひみつ会議ぜんぶまとめ

maikata

マイカタ

BOOTH

 

 今回エントリーした作家数は26人、作品数は34作。前回に比べて参加人数は少し増加、作品数は減少でした。エントリーした書籍に関する詳細は企画サイト内の一覧から見られます。

https://sousaku-doujin-epub.jimdo.com/いっせい配信作品#創作同人2017年7月 

 

BOOK☆WALKERのキャンペーン等

毎回のいっせい配信にあわせての協力企画を提示いただいているB☆Wですが、今回も「発売日指定の配信申込み締切の延長」や「無料のデータ作成代行」とともに「いっせい配信企画」参加作品に対する書籍価格の20%のコインを還元するキャンペーンを開催いただけました。今回もキャンペーン期間は書籍に販売に大きな後押しになった模様です。

https://pbs.twimg.com/media/DE4Vgq6VYAAaksO.jpg

ただ、「いっせい配信企画」自体は発売日に2〜3日の誤差が生じてもよいものとしている一方で、B☆Wにて7月17日より遅れて発売される本をキャンペーンに組み込むのはシステム的に難しいようで、今回は1作品、smisonさんの「さくら」のみが「企画に参加していてもキャンペーンは適用されない」という状況になりました。

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B☆Wは今後も「いっせい配信」あわせにキャンペーンを展開していただける模様ですが、いっせい配信日に遅刻した書籍のへの対応は今後も難しいようです。B☆Wを活用される方なるべく早い目の配信登録を済ませることを推奨する次第です。

 

いっせい配信の結果 

今回もまた「いっせい配信」の配信日前後は、企画参加の作家のみなさんが、エントリーした書籍について、あるいは企画そのものについての情報を発信して、この企画「#創作同人電子書籍」のハッシュタグtwitterをにぎわせて下さいました。

画像つきのツイートを発信された作家さんのツイートを今回も企画サイト内に取りまとめましたのでご覧下さい。>https://sousaku-doujin-epub.jimdo.com/関連情報/創作同人2017年7月広報画像/

 

 そして、その結果としての販売の推移は、また今回も私と砂虫さんの本を売ってる「まるかふぇ電書」の今回のいっせい配信エントリー書籍のデータしかお見せできるものはありませんが、今回は以下のようなグラフになりました。

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 このグラフについて特筆すべきことは7月28日のB☆Wの売り上げの小さな跳ね上がり。この日に何があったのか、改めて調べてみたら「いっせい配信」の第4回開催を予告するチラシを公開した日でした。

 

「いっせい配信」という企画の存在が本の販売に影響を与えていること、B☆Wでその影響が顕著であることの明らかな証拠と言えそうです。

また、今回は従来のKindle、B☆W以外に楽天KoboApple iBooksでも販売が確認されました。7/17〜7/31の間の販売数比率はKindle、B☆W、KoboiBooksで18:17:5:1くらいでした。

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特に面白かったのこの中でKoboで配信した砂虫さんの「竜の飼い」シリーズが日本国内のみならず、何故か「ラトビア共和国」でも全巻が1冊ずつ買われていたこと。「ラトビア共和国」という国はどういうところか、何故そこからこの本が需要されたのかはわかりませんが、複数のストアを用いて販売すると思わぬ需要を掘りおこせる点は納得いただけると思います。

 

マグネットの代替システム

概ね順調に開催回数を重ねている「いっせい配信」企画ですが、…ただ、前回の3月の頃にトラブルが生じたマグネットの不調の継続は頭が痛い問題です。

以前より企画は「もっとも簡単に漫画用EPUBを作れるシステム」としてマグネットを紹介し、今年の2月にその使用手順を細かに説明する本まで私は出した次第でしたが、その解説書にも8月のコミケから下記の添付情報を添える形をとることにしました。

https://pbs.twimg.com/media/DG5RIbWUQAE-LdR.jpg

 マグネットが使えないことで一番困るのは、電子書籍を出すことを考えている作家さんにはスマホiphone)以外の機器を持っていない方が結構おられるのに、スマホiphone)だけで「漫画用のepubデータを無料で作れる方策」が他にないことです。

電子書籍を販売する場合は、「読者が実際に見ることになるデータを作家自身が自分の手元で確認し、最適な見え方を試行錯誤でさぐり当て、その上で『いくらで』『どのように』売るのか」を決めるのが順当だと私は思っています。ところが、スマホiphone)しか持っていない作家さんはそれができません。

とは言っても「epubデータを自作」できないと「電子書籍配信を始める道筋」が全く閉ざされるわけではないので、その点はお間違いがないようお願いします。

 例えば一番簡単な方法として「コミティアなどの即売会でB☆Wの『個人出版支援サービス』用封筒を入手する」という手段があります。この封筒にご自身の本や原稿のコピー、またはそれをスキャナーで取り込んだ画像データを入れた電子媒体(cd−rom、usbメモリ等々)を入れて、申込書とともに投函すればデータ作り等の作業をB☆Wにお任せできます。

https://68.media.tumblr.com/10beab9c6549b0149455ebae591e408c/tumblr_inline_ov8c9ySuwD1t2eoao_540.jpg

あるいは、インターネット上の「BWインディーズ 電子書籍制作申込み」のページより申し込むことも可能です。このページはスマホでも操作できるので、パソコンなどお持ちでなくても問題ありません。

docs.google.com

 

他方、もしパソコンを持ちで、ご自身の漫画原稿の画像のpixiv登録などをできる場合は、マグネットの代替手段をいくつかご紹介できます。

 

特におすすめしたいのは急急如律令さまが個人で作成された「FixedEpub3JS」というサイト。こちらは感覚的に使うだけで気軽にepubデータを生成できるシステムになっていますが、更に、使い方を丁寧に記されたマニュアルも用意されています。

 

また、デジタル出版サービスのVoyagerが 公開しているRomancerもかなり使い勝手のよいシステムです。ただ、こちらは私自身がファイルサイズを小さめに設定した画像を入力してのepub生成を確認してみたところ、もとの画像より幾分ぼやけた画面で表示されるデータが作成されました。

特に「なるべく小さい容量でなるべく鮮明な画像の電子書籍を作ろう」と苦心されている作家さんは、こちらお使いの際は注意が必要と思われます。

 

今後の企画継続

そんなこんなで順調に開催数を増やしている「創作同人電子書籍『いっせい配信』企画」ですが、次回の第4回の配信日は9月23日ですでに1ヶ月を切っています。 

 

「いっせい配信日」は創作同人で活動の作家が忙しいコミケや東京コミティアの間際は避けて、覚えやすい日程として「祝日」にさしあたって設定していますが、そのせいで次回と次々回はその前の回と2ヶ月ぐらいしか置いていない日程となっています。

 

  • 2017年9月23日(秋分の日) 第4回いっせい配信「創作同人2017年9月」
  • 2017年11月3日(文化の日) 第5回いっせい配信「創作同人2017年11月」
  • 2018年3月21日(春分の日) 第6回いっせい配信「創作同人2018年3月」

 短い期間に開催回数を増やすと、参加する側は各人の都合にあわせての参加日程を選びやすくなる一方で、参加自体は分散し、回ごとの参加人数は少し減ることが予想されます。ただ、「いっせい配信日」自体の知名度をあげれば、過去の回のエントリー書籍も販売が伸びる模様ですので、参加日程を選びやすい今こそ、積極的にご自身の活動として活用されることをおすすめしたいと思います。 

 参加に関する、悩み等はtwitterにて #創作同人電子書籍ハッシュタグで書き込みいただければ、企画の公式アカウントにてできるかぎりお応えしていきたいと思いますので、よろしければ当方の企画を是非ご活用ください。

 

第3回いっせい配信企画「創作同人2017年7月」

3回目をむかえました

 昨年11月と今年の3月にひきつづいて、創作同人電子書籍の「いっせい配信」企画の第3回目:「創作同人2017年7月」が来週の月曜の7月17日(海の日)に実施されます。7月14日の現時点で企画には21名の作家が合計28作品の配信登録が確認されています。以下のリンクよりその一覧をご覧になれます。

いっせい配信作品 - 「創作同人電子書籍」いっせい配信企画 

 

「まるかふぇ電書」のエントリー

 当方の「まるかふぇ電書」からもなかせよしみ砂虫隼電子書籍あわせて以下の5タイトルをエントリーさせました。

砂虫さんは5月6日のCOMITIA120にて発行の漫画エッセイ「きんぎょすくい」と現在24巻まで書き続けているのファンタジー漫画「竜の飼い方教えます」シリーズの第3〜4巻の電子化です。

一方、私は同じくCOMITIA120にて発行の大正糸場コメディ「でもくらの糸場」のシリーズの第4巻、そして2013年夏コミにて発行のSFファンタジー・コメディ「蜘蛛の糸リゾート」を電子化です。

 

 

 

 

 

 

 

マグネットの不調とB☆Wの企画協力

さて、この創作同人電子書籍の「第3回いっせい配信企画」ですが、私が「もっとも簡単で安心設計のepub生成法」として提唱している「マグネット」 が前の第2回の頃より生じたシステムトラブルが継続、「epubが生成できない」状況に陥っていました。

 

この背景については漠然として情報だけが入ってくるのですが、もしかすると「今後これは復旧されない」という事態もありえるみたいです。 

https://68.media.tumblr.com/278a20a0f319599a0dc78f7a25ce1360/tumblr_inline_ot1p9g3Ugc1t2eoao_540.png 

BOOK☆WALKERは早々にこの状況を察知して教えてくださり、さらにはB☆W登録で「いっせい配信」 に参加する作家あてに「epubデータ作成の代行サービス」の提供についての詳細を伝えてくれました。これを受けて企画サイドより発信した情報がこちらです。

おかげさまで、実際に今回は「epubデータ作成の代行」を用いてエントリーした作家さんも数名おられた模様で、B☆Wの早い対応のおかげで混乱は生じなかったように思われます。

 

手軽にepubを作れるシステム

ただ、それでも「マグネット」が使えない状況はいろいろ頭が痛い問題です。2月に私はマグネットの活用をプッシュして仕様手順を詳細に解説した本を出したばかりだった、という点もありますが…

y-nakase.jugem.jp

マグネットのように誰でも簡単にepubデータを作成して、それで出来たデータを手元の機器などで確認できる気軽システムがないと、なかなか電子書籍の配信に踏み出す作家さんは増えにくいと考えています。

 代替の手段としては電子出版のVoyagerJapanが提供するRomancerというシステムを提案する声がいくつか届きました。

romancer.voyager.co.jp

今回の「第3回いっせい配信」では秋元なおとさん(メタ・パラダイム)がこのRomancerを使ってデータ作成されたとのことです。そこで、私も試しに使ってみたのですが… システムはマグネットほど『感覚的』には使えないものの、かなり便利に作られていました。原稿の全ページを画像データ化した後にzip圧縮かあるいはpdfにまとめることさえできれば、それをepubに変換するのは簡単です。

…ただ、私がテストしてみた際に、epubデータに内包された画像データが入力データに比べて画質が「ぼやけている」ことに気づきました。その「ぼやけ」は「気にならない程度だ」と考える作家さんもいるとは思いますが、絵が読者の目にどう映るかについて心を砕いている漫画家は多いはず。画質のコントロールが効かないシステムでは私は推奨できないと感じました。

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 そんななかで、昨日、「第3回いっせい配信」に書き下ろしの作品でエントリーしてくださった斉所さんが思わぬ情報を紹介して下さいました。

  その「急急如律令」さんの作成されたシステムはこちらです。

 今年の4月頃からの作成で、まだいろいろ手を加えられている途中のシステムのようですが、こちらではアプロードされた画像データには一切、手を加えず、そのままepubに内包させる形をとっているので、漫画家が作った画像データの画質がそのまま読者にとどけられます。

まだ、検証がいろいろ必要な段階のシステムのようですが、将来性の期待値は大変に高いと私は考えます。

 

今後の展開と期待

 そんなわけで、作家が用いるシステムの整備がまだいろいろと発展途上にある創作同人電子書籍の世界ですが、

そんな中でも今回の第3回いっせい配信「創作同人2017年7年」では、また力作、怪作がいろいろ揃ったようで、私は一読者としても配信日を大変楽しみにしています。なるべく多くの読者の目に触れて、創作同人電子書籍の販売拡大の一助になればと願う次第です。

 

最後に、6月になってからKindleの売り上げ表示システムが変更され、思わぬデータが表示されるようになりましたので、お見せします。

 

「いっせい配信企画」の「知名度」はまだまだだと思いますが、「これを継続すること」が企画の意義の一端でもあり、同時に知名度をあげていく手段でもあることと信じています。