8月21日のCOMITIA117「紙&電子同時発行」企画の実施に先立って、
一つの実験として、先月の5月5日のCOMITIA116の開催日に、「まるかふぇ電書」は以下の5つのタイトルの本を電子書籍で同日発行してみました。このうち「でもくらの糸場3」はその日の「コミティアの新刊」、つまり「紙&電子同日発行」の形をとりました。
以下に、その後1か月間のKindleでの販売状況を参考のために公開したいと思います。
砂虫 隼
5つの電子書籍のKindleでの1か月間の販売数は以下の通りでした。
でもくらちゃん book1 …53部
でもくらの糸場1 …67部
でもくらの糸場2 …56部
でもくらの糸場3 …52部
もの申さぬ肉たちとの戯れ …65部
販売の推移をグラフにまとめると以下のようになります。比較の対象として今年の1月に販売した餅漫画の「発売から1か月間」の推移と並べてみました。
このように、1か月間の販売はどの本も継続的に続いているものの、やはり1月の餅漫画に比べるとかなり少ない販売数となっています。本の発行に関する情報の発信元が1個人だけの場合の限界かもしれません。
ただ、それまでの当方から配信された電子書籍の1か月間の販売数を比較してみると、意外なことも判明しました。
1冊ずつ、単発で発信した場合に比べて、5冊同時に出した方が明らかに2倍以上の売り上げにつながっていました。
やはり、同日により多くの作家がなるべく多くの本を発信する方が、個々の販売数が伸びると考えて問題ないと思います。そんなわけで多くの作家が参加するであろう8月21日のComitia117企画には大きな成果が期待できそうです。
なお、Comitia117のサークル参加申し込み期限は6月18日(オンラインの場合は21日)となっており、そろそろ迫って参りました。コミティアに参加を現在検討されている作家さんは、このデータを検討の一助としてください。
ちなみに、その5月5日のコミティアの新刊「でもくらの糸場3」の販売数は例年の数値を少し下回りましたが、下落幅は販売数の1割以下だったので、「誤差の範囲内」と考えて差し支えないと思います。
電子書籍の販売によって紙書籍の販売数が落ち込むことを懸念されているサークルには「心配いりません」と言って良いと思います。むしろ、電子書籍の同日販売がより多くの読者の獲得になることをご期待いただければ、と思います。